2013年11月21日

道具の積載限度オーバー

物事には、適度というものがある。


ビールを呑む時お猪口は使わないし、
林檎の皮を剥くのに出刃包丁は持ち出さない。

冷蔵庫を自転車で運ぼうなどとは思わないだろうし、
いくら楽だと言ってもタクシーで50m先に行こうとすることはまずない。

結婚式で花嫁より目立つ服装で行くことはしないし、
友人の家だからといって寝間着で訪問することもないだろう。


あらゆるシーン、あらゆるツールには適した振る舞い方・使い方があり、
これが少なすぎたり、多すぎたりすると、
時として思わぬ痛手を被ることがある。


それがきっと、
『道具の積載限度オーバー(本文より)』なのだ。


おとなの小論文教室。
感じる・考える・伝わる!
Lesson661 あの世のコミュニケーション
http://www.1101.com/essay/2013-11-20.html


誰かに何かを伝えるには、まず自分が何を思っているのか。
本当は自分がどうしたいのか、それを知らなくてはならない。

自分の心の奥底にある想い。
それを目にした時に、感じた時に、
果たしてそれを伝えるツールとして、

ツイッターやメールは、
どれ程自分の思いを、伝えてくれるだろうか。



私も、ネットによって多くの大切な友人と出会えた。
それは、ただ生活しているだけでは決して出会えなかった人たちだ。

気持ちいいくらい一緒に笑えて、
バカバカしいくらいに面白くて、
涙を流すほど心豊かで。

そんな彼らの一端を見ることが出来たのが、ネットだった。

そして彼らの全ては、ネットだけではわからなかった。

直接会って、話をして、遊んで、ぶつかって、笑い合って。

遠方に住む私達が別れる時は、こんなことを言っていた。
「じゃあ、またネットで逢いましょう。」

そんな人達のおかげもあったからこそ、
今こうして、言葉の遣い手として人前に立てている。


言葉の力を信じているからこそ、
直接会って話すこと以上に、自分や相手を理解し合う方法はないと思う。

きっかけや、ツールとして、ネットを用いるのは大いに歓迎だ。
むしろ今の時代、そうやって繋がっていくことの面白さをもっと広めてほしい。

ただ、最大限に相手を理解するためには、
どうあったって、相手の存在が目の前になくてはならないのだ。

では、どうやって相手に伝えるのか?


『道具の積載限度オーバー』


この一文が、自分の心にしっくりと来た。

自分という存在が、果たして140文字で収まるのか?
メールやツイッターというツールで、自分の思いを伝えきれるのか?
それは本当に、ネットで表現していいものなのか?

ネットだけではないと思う。

過度な期待や見返りを求める過ぎるあまり、
私達は他人を疎かにしていないだろうか。

自分が相手に対して何を求めているのか。
そもそも、自分が何を求めているのか。
それを理解できないまま、
自分の思いをただただ相手にぶつけていやしないだろうか。


もう一度自分に問いかけてみよう。

自分の持っている思いは、
そのツールでは、荷が重すぎやしないか?
その相手には、荷が重すぎやしないか?
自分が今ぶつけようとしているものがどんなものか、わかっているのか?


自分を見つめ直せば、自分がどんな思いを持っているかわかる。
そうすれば、まずその思いを大切に扱おうとするだろう。
そして、同じような思いを相手が持っていることも気づける。
その思いを載せるツールが、ネットでは事足りないことも。

それでも載せたいなら、思いの重さを調節して、少しずつ吐き出していけばいい。
そのコントロールが出来れば、ネットはずっと便利なツールになってくれる。
それだけの力を持っている、それが人と人とをつなぐネットなのだから。


自分の思いを傷つけないように、
まず自分の思いを見つめなおそう。

ネットを使って誰かと繋がる前に、
まず、自分自身と繋がろう。

自分の魂と、繋がろう。


posted by 草g健太 at 00:51| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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